アントレプレナーシップ育成合宿~2日目~

こんにちは!
出島トンボロ スタッフの出口です。

前回お伝えさせていただきました「アントレプレナーシップ育成合宿」
本日は、2日目の様子をシェアさせていただきたいと思います!

【2日目】
・オリーブ農園訪問
・青パパイヤ農園訪問
・バナナ農家訪問視察
・チームビルディングと企画ブレスト会


【オリーブ農園訪問視察】
2日目は農園訪問デイ。まずは、南島原市内にあるオリーブ農園です。
じつは、市内には数十件のオリーブ農園があり、その中には商品化されているものもあります。ですが、出荷が可能な状態までしっかりと育つのはわずか数件。要因として、土壌の状態が関係しているようで、さまざまな補助を行っていますが、なかなかうまく回っていない現状です。

実がきちんと育ち出荷または加工できることが最終目標ではありますが、今できることをまずは行っていこうということで、オリーブの葉を利用した商品開発を現在検討しています。
オリーブの葉と聞くとどんな利用方法があるのか、知っている方は少ないかと思われますが、地中海沿岸地域ではオリーブ茶としてよく親しまれています。さらに、オリーブの葉には美容効果が期待され、パウダー状に加工し料理に加えて味わうなど、その可能性は無限大!

生徒たちもオリーブ農園の方から話を伺いながら、生産に対して強い想いを感じたようで、移動のバスで早速、オリーブの葉の効能や商品化した事例を調べていました。


【青パパイヤ農園訪問視察】
お昼休憩の後は、次の目的地である青パパイヤ農園へ訪問しました。
南島原は比較的温暖な気候に恵まれ、豊かな自然が広がっています。その自然環境が青パパイヤの生育環境と合っていたこと、そして耕作放棄地の利活用の観点から、少人数から生育をスタートできる青パパイヤが選ばれたそうです。

日本では主にスイーツとして食べられることが多いパパイヤ。ですが、世界では熟さず野菜として食べられることが一般的で、日本では沖縄でも炒め物や煮物の食材として古くから親しまれているそうです。また、クセがなくシャキシャキとした食感が特徴的な青パパイヤには、ビタミンCやパパインと呼ばれる酵素が豊富に含まれており、栄養価の高い野菜としても有名です。

ちなみに、豊富に含まれる酵素から特有の香りがするようで、この香りを嫌う野生動物は多いそう。その中でも、農家の方々の天敵であるイノシシ避けとしても、生育するメリットがあるとのことでした。

加熱冷凍しても酵素が壊れない青パパイヤは、独特の味がすることも無いためさまざまな料理に活用することができるのですが、今一歩日本で広まるためのPR材料が見つけられず、伸び悩んでいるのが現状。
その地域に合ったものを育てることと、生育後の活用方法はセットで考えていくことがベターではありますが、現実問題としてなかなか難しく、生徒たちも実際に農園を見学しながら問題を多角的に考えることの難しさを学べたのではないかと感じています。


【バナナ農家訪問視察】
最後に訪れたのは、有機栽培により誕生した皮まで食べられるバナナを栽培するバナナ農園です。
長年にわたり試行錯誤を重ね、ついに栽培に成功。皮まで食べられるバナナの誕生から約一年となりますが現在、安定供給と販路拡大が課題となっているとのことです。

お手頃価格での大量生産ではなく、こだわり抜いた芳醇な味わいを落とすことなくお届けするために、価格は一般的なバナナよりも高価格となっています。こういった面から、木自体のオーナー制度を設けることも検討しているそうです。
商品を作る上で利益を第一に考えた商品設計が必要ではありますが、固定概念にとらわれず、柔軟性を持って企画を考えることの大切さも、こういった経験から生徒たちが気付きを得てくれたらと感じました。


【チームビルディングと企画ブレスト会】
1日目の夜に行ったチームビルディングワークショップを踏まえて、長崎つなぐっど。として今後、南島原で活動を行う「目的」のブラッシュアップを行いました。
目的を揃えるということは、これからさまざまな商品開発を行っていく中で、困ったり迷ったりしたときの拠り所にもなります。それを、1人ではなくメンバー全員で話し合って合意形成を図ることで、協調性やリーダーシップが養われ、個人としてもチームとしてもレベルアップできると考えています。

そして、今回生徒が出し合った目的が「ニーズと継続性」です。単発で終わってしまう商品企画やイベントを行うのではなく「地域の皆さまに愛されて、長く残り続けるものを考えていく」ということを意識していきたい、という考えにまとまりました。
また、その目的を達成するための手段として、本日訪問した農園で学んだことを活かし、さまざまなアイデアが生まれました。実際に行うかは別として、生徒たちが今日学んだことをすぐに取り入れて、企画に落とし込むことができたということに成長を感じることができました。


【生徒たちから出たアイデア】
・地域貢献を目指した継続的な商品企画
・地域の方々との交流や商品企画のきっかけとなるイベントの開催
・サイクリングロードを活用したマルシェ
・市主催のキャンプイベントへの出店
・地域食材を使った商品イベント企画

【2 日目を終えて】
9月の末ではありましたが、まだまだ日差しは強く、生徒たちも汗をかきながら各地を巡って、一生懸命質問をし、メモをとっていました。私自身も直接生産者の皆様からお話を聞くことで、つくっているものに対しての想いがまっすぐに伝わってくる感覚を抱くことができたと感じています。
その想いは生徒たちにもしっかり届いたようで「生産者の顔が分かる、苦労が見えるからこそ、何とか力になりたい」と、生徒たち自身が口にしていたのがとても印象的でした。

本日行った農園訪問を通して、商品企画のアイデアを得るためだけでなく、生産者の心情や自分たちの心情の変化に気付く機会になったのではないかと感じています。
まさに「人との出会いが、人を成長させるのだ」と痛感した1日でした!

ここまで読んでいただきありがとうございました!
今回で育成合宿を全てお伝えしようと思っていましたが、内容がいっぱいになってしまいましたので、最終日はまた後日シェアさせていただきます。次回も訪問していただけると嬉しいです!

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