アントレプレナーシップ育成合宿~最終日~

こんにちは!
出島トンボロ スタッフの出口です。

2回に渡ってシェアさせていただきました「アントレプレナーシップ育成合宿」。
本日は、最終日の様子をお伝えさせていただきたいと思います!

【3日目】
・道の駅「ひまわり」訪問視察

本日は島原半島唯一の道の駅「ひまわり」を訪問いたしました。

道の駅は、一般的には行政が運営を行っているのですが、こちらの道の駅は2021年11月30日に一度閉店した後、民間企業が購入し再び動き出した道の駅になります。

島原半島唯一の道の駅として地元の特産品を販売するだけでなく、島原産の新鮮な食材を使った定食や焼き芋、じゃがいもチップスなどの軽食も楽しむことができます。さらに、周囲を山で囲まれた自然豊かな場所にあるので、雄大な景色を見ながらリフレッシュすることもできます。

そして、この道の駅が他と違う点があるのですがそれは、雲仙普賢岳噴火で特に大きな被害を受けた場所にあるということです。被災家屋を当時のまま保存している「土石流被災家屋保存公園」が隣接しており、美しいだけではない、自然の持つ脅威も学ぶことができるのです。

そんな、南島原にとって大切な意味を持つ道の駅の再建に携わった方の講話を聴くことができました。

道の駅の再建ということで、以前のような形態にするのではなくグレードアップした空間づくりを目標に、「地元の方だけでなく、観光でも訪れたくなるような場所にしたい」というビジョンを、道の駅 社長地頭薗さんからお話しいただきました。

その熱い意思を聞き、私も改めて「チャレンジ精神の大切さ」を認識することが出来ました。

また、学生たちにとって雲仙普賢岳の噴火による災害は、過去の出来事のように感じてしまう部分があったようですが、実際に被害を受けたまま保存された家屋などを見て、「起きたことを風化させない道の駅の存在」という新たな視点を得たようです。

【地元食材の新たな活用方法】
今年の4月から運営を開始した道の駅ひまわりですが、地元で採れた野菜などを取り扱っていると、「キズモノ」と呼ばれる売り物にできないものも出てきてしまうようで、そういった農作物の利用方法に力を入れているということでした。

その中から、現在開発中のじゃがいもを再利用して作った「ポテトミルク」の試作試飲会に参加させていただきました。

「ポテト」と「ミルク」、字面では想像しにくいですが、実はヨーロッパでは既に商品化されており、ビーガン向けの「植物性ミルク」としても注目を浴びているそうです。

その味は、ポテトの冷製ポタージュに近く、ポテトの味わいを強く感じることができますが、素材本来の甘みも味わえる、新感覚な味わいでした!また、ポテトの種類や水分量によって、舌触りや味の感じ方が異なり、スープにもジュースにもなりうるような、可能性を秘めた商品だと感じました!

発案者でもある地頭薗さんと一緒になって、じゃがいもの皮むきや、計量などを学生のみんなと行いました。キズモノであっても味が落ちるわけでは無く、蒸かしたじゃがいもの皮をむいて、必要な材料を入れてミキサーで混ぜるだけということで、「こんなに簡単にできるのか!」と、みんな驚いた様子でした。

【さいごに】
南島原の道の駅を訪れ、再建を担っている方々からたくさんのお話をいただき、年齢や経験に関係なく挑戦することの大切さを実感しました。学生たちも、まずは行動してみることで物事が進んでいくのだということを、経験を通して学べたようでした。

再開したとはいえ、まだまだ成長途中の「道の駅ひまわり」。そんなさまざまなアイデアが必要とされる場所で、道の駅の目玉となるお土産や商品の開発、ポテトミルクを使った商品企画などを、学生主体となって試してみることが出来たらいいなと、感じた次第です!

以上で、計3日間行われた「アントレプレナーシップ育成合宿」は終了いたしました!
最初にお伝えした通り、今回、私がこの合宿を通して参加した生徒たちに学んでほしいと思ったことは「自分たちの発想力を信じ、自ら行動を起こすことの大切さ」です。

誇りを持ってものづくりを行う生産者や、それを支えてくださる市の職員の方々がたくさんいらっしゃること。また、その生産物を生かしていくための、アイデアもプレイヤーも足りていないという現状など、実際に南島原市を訪れ、話をリアルで聞いたことで、生徒たちはより鮮明にその事実を実感したのではないかと思っています。

「得た気持ちや感覚を忘れずに、どの場面でも自分事として捉え行動する」。
地元の若人たちが地域発展のために、愛すべき長崎を良い方向へ変えていって欲しい、そんな想いも同時に感じました。

今後もPBL活動に付随した企画を、学生たちと一緒に行っていく予定です。
私はこの経験を経て、意思をしっかり相手に伝える力や、周囲と協力しながら物事を進めていく柔軟性、そしてそれを掛け合わせることができる創造力や、チームを引っ張るリーダーシップ力を身に着けてほしいと思い、日々学生と接しています。

それは、この経験こそが、生徒たちの財産となると信じているからです。

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